熟成とは、食品や食材を長持ちさせ、安定させるための技術であり、時間と手間をかけて、おいしいものをもっとおいしくする「食」の知恵である。おいしさへの飽くなき探究心と挑戦が、たくさんの熟成食品を作り出した。そのおいしさの世界を地域に根ざした郷土料理(スローフード)を通して科学の目線で覗いてみる。
-目次-≪特集≫熟成 豊かなるスローフードの世界〔1〕熟成はおいしい〔2〕越後・村上 鮭を生かす、鮭と生きる サステナブルの本質 「塩引き鮭」の”引く”とは添えること 伝統の鮭料理〔3〕加賀・美川 フグ卵巣のぬか漬け コンカイワシ エキス、香気、味の豊かさ〔4〕湖国・近江 ふなずし なれずし おいしさの体験は受け継がれる〔5〕熟成とは何か〔6〕自然発酵パン 温故知新の低温熟成〔7〕チーズ 熟成士という仕事〔8〕牛肉 和牛の価値観を変えるドライエイジング〔9〕和三盆糖 手技と“隙”がもたらす熟成〔10〕味噌の熟成とおいしさを知る〔11〕発酵食品のススメ その一 塩辛 その二 豆腐よう〔12〕食品と微生物のよくない関係-変敗捜査官の事件簿-〔13〕多様化する焼酎の熟成法〔14〕エピローグ≪連載≫〔1〕カバーストーリー〔2〕書を食す 東佐誉子のアフォリスム-箴言-〔3〕科学する料理人たち② 鑑定眼と口内を極める握りずし〔4〕脳と体とおいしさ② おいしさに感動する体と脳の仕組み〔5〕鮮度孝② 野菜の鮮度とおいしさ〔6〕おいしさを包む② 鮮度を保つ「醤油の包装」〔7〕おいしい実験生理学① 海の幸の魚貝編〔8〕食のアロマ② 胃腸の不調にペパーミントの精油〔9〕素材を愉しむ② 鮭と遊ぶ〔10〕美味学礼賛② フランスの美味学の風景-食べる悦びと食卓の悦び-〔11〕TOPICS 味と匂いの可視化でおいしさを伝授する〔12〕食の重要ターム② 「抗酸化食品」を巡る現状と動向〔13〕おいしさ研究の現在② 音楽のゆらぎで「食」は変わる〔14〕ブランディング② 五感コミュニケーション分析によるヒット商品の創出
-著者-■企画委員長山野 善正 社団法人 おいしさの科学研究所 理事長/香川大学名誉教授
■企画委員(五十音順)石谷 孝佑 日本食品包装協会 理事長大越 ひろ 日本女子大学 家政学部 教授國枝 里美 高砂香料工業株式会社 研究開発本部新事業開発研究所 専任研究員畑中 三応子 編集者・ライター 編集プロダクション「オフィスSNOW」代表藤村 忍 新潟大学 農学部 応用生物化学科 応用生物化学 准教授/地域連携フードサイエンス・センター 事務局長山本 隆 幾央大学 健康栄養学科 教授/大阪大学 名誉教授