明治時代に北海道北部に敷設計画が起こり、昭和初期に着工された名羽線。
昭和後期までに炭鉱鉄道の開通や経由する炭鉱の閉山、国鉄の再建による建設の凍結などを経て、1995年に計画の中止など様々な要因により開通することなく終わった名羽線。
現在は整備されることもなく、深いやぶ屋地形の崩壊崩落、トンネルの亀裂、ヒグマの出没地域として荒廃が進んでいる。
建設途中で放棄され、図面にはないのに実在する構造物や、図面にあるのに存在しない構造物などの発見が未だにあり、10年間の調査でもなお新たな構造物や特定液内構造物が存在している。
2021年に林道が復旧し、十数年ぶりに全区間通行可能となり、まもなく自然に消えてしまう幻の鉄道跡を壮絶な光景を記録したZINE。
貴重な写真や地図上の所在地、「遭難」「積雪」「羆」ポイントなども掲載。