参加者5名の一斉逮捕に至った、2020年夏の名古屋米領事館前「8・3行動」。
救援組織は複数生まれたが、組織間の軋轢によりトラブルが度々生じた。2022年、救援組織の一つだった「自称・救援会」の解散後、新たに立ち上げられた「宣伝研究会」の名で総括のシンポジウムを開催。
「8・3行動」の中心人物であり、前年に発生した「水=ガソリン事件」でも逮捕されている自称・室伏良平を報告者に据え、救援関係者および表現活動/政治活動に関係する諸氏による救援活動の検証・批評を行った。本冊子では、当日抗議も生じたシンポジウムの模様及びそれを観覧した人々の論考をはじめ、「8・3行動」救援の現実とそれに至る全資料を収録。
「救援」のあり方を問うと同時に、社会運動そのものが抱える問題にも目を向けている。
【目次】はじめに本冊子を読むにあたり、事件の一連の流れを概観したものとなります。
イントロダクション室伏良平と栗田英彦が、一連の事件を起こすに至った経緯とその動機を記したものになります。
宣伝研究会公開シンポジウム 救援とプロパガンダ 収録シンポジウムへの抗議
自称・室伏良平よくわかる八〇年八月三日
栗田英彦自称・救援会の始動をめぐって
圡方宏史なぜ室伏さんを取材するに至ったか(実質ストップしているものの)この事件に惹かれた理由を自分なりに考察してみる
大野左紀子言葉は文字通りに受け取らねばならない――自称・室伏良平の方法論について――
塩野谷恭輔水をなにかに変えること――他者をめぐる寓話
山本桜子会計問題――会計への批判に応える
海上宏美私の敵は我々だ、とはどういうことか?
宮本尚政カメラマンSについて
外山恒一救援とカルト
全体討議
シンポジウムを観て中﨑クルス『彼は早稲田で死んだ』読書感想文
半田晴子社会運動の中で運動家が直面する「ケア概念」としての「ケア」と「救援」について
東野大地もろとも滅べ
中井・フェレイラ・春華「八・三行動」が示した日本右翼の新たな可能性
葉ブつネ流国際超芸術祭「なごやトリエンナーレ」によせて
自称・救援活動マニュアル救援が発生した際に、どのような点に気をつけたら良いのかをまとめたマニュアル。
付録A在名古屋米国領事館ビラ撒き事件 緊急アピール
B東8番米國領事館でまた會ひませう
被逮捕者五名への意志確認の手紙 室伏宛被逮捕者五名への意志確認の手紙 飯塚宛被逮捕者五名への意志確認の手紙 K宛被逮捕者五名への意志確認の手紙 首塚宛被逮捕者五名への意志確認の手紙 世古宛
米領版『結束』ギャラリー
東京支援者会の第二次カンパ募集文書 全文
自称・救援会 noteアーカイブ 自由流襟座或「自称・救援会の新局面」自称・救援会 noteアーカイブ 大野左紀子「『米國領事館でまた會ひませう』と8.3ビラに顕現する戦前・戦後・その後自称・救援会 noteアーカイブ 中﨑クルス「卒論を獄中に入れたい!」自称・救援会 noteアーカイブ 「米領事館抗議でビル侵入男、起訴内容認め検察に終身伐採刑 名古屋地裁初公判」自称・救援会noteアーカイブ 「(わ)第1號 民主主義勢力による反逆事件 評決文」自称・救援会noteアーカイブ 自由流襟座或「刑法130条と生権力」自称・救援会noteアーカイブ 「飯塚声明文」
会計に関するエサマンへの回答(草案)
自称・救援会 収支報告
自称・救援会noteアーカイブ 「自称・救援会 会計監査報告書」
シンポジウム「救援とプロパガンダ」プログラム
シンポジウム「救援とプロパガンダ」栗田資料01 酒井-中川の通話 「11・26 なりゆき救援会からの要望の確認シンポジウム「救援とプロパガンダ」栗田資料02 「11・27外山→自称救のエサマン対応に関するメール」シンポジウム「救援とプロパガンダ」栗田資料03 「11・27なりゆき救援会への方針通告」シンポジウム「救援とプロパガンダ」栗田資料04「11・24自称・救援会始動文・草稿」「11・27自称・救援会始動文・公開版」シンポジウム「救援とプロパガンダ」栗田資料05 「11・24自称・室伏良平氏との接見」
シンポジウムへの抗議ビラ
年表「水・ガソリン事件」から「8・3行動」、その渦中に起こった出来事を時系列にまとめました。