本書は、外食メニュー開発における最も重要かつ普遍的な要素を持った基本開発コンセプトを60項にまとめ、それぞれの応用ポイントと具体的手法を事例写真と図表でわかりやすく解説した商品開発の実用書です。
嗜好の変遷、食トレンドの変化、食意識の変化による新ニーズの発生などをどのように捉えメニュー開発に反映させるかを考察しています。また、メニュー開発の前段階における考え方や、その手順、メニュー政策上の管理手法など、マネジメントのあり方を検証しました。プロ、またはプロを目指す商品開発者は必須の一冊です。外食メニュー開発における最も重要かつ普遍的な要素を持った基本開発コンセプトを60項に要約!
第1章 メニュー開発とは
第1項 メニュー開発の意義と重要性[なぜメニュー開発が必要なのか]
第2項 メニュー開発と料理開発の相違[マーケットインとプロダクトアウト]
第3項 メニュー開発の目的と課題[思いつきマネジメント重視への転換]
第4項 陳腐化防止へのリフレッシュメント[メニューのライフサイクルを意識せよ]
第5項 客層開発[細分化とターゲットマーケティング]
第6項 利用動機開発[タイムマーケティングとオケージョン開発]
第7項 人的処理能力改善[調理コストの効率化を狙う商品開発]
第8項 設備的処理能力改善[厨房設備の処理能力と最適配分]
第9項 原料費率の改善[機動的メニュー開発で原料費率を下げる]
第10項 客単価改善[無理なく客単価を上げる2つのアプローチ]第2章 メニュー開発の手順
第1項 自店のポジショニングを知る[基本の方向性を明確にする]
第2項 基本属性トラフデザイン[狙い通りの成果を上げるためのステップ]
第3項 嗜好トレンドを選択する[成熟市場における質的変化を知る]
第4項 差別化を強化する食材開発[産地開拓で入手する独自食材メニュー]
第5項 価格設定とコストパフォーマンス[裸の価格と付加価値のバランス]
第6項 現場試作とテストマーケティング[狙いの確認と影響評価]
第7項 定性管理[導入を決める最終チェック6項]
第8項 導入のスケジューリング[開発から導入、販売促進と効果測定]
第9項 原価計算[原料費計算は経営管理の第一歩]
第10項 調理作業マニュアルを作る[マニュアルはすべての管理の基本]第3章 嗜好トレンドビッグ10
第1項 グレージング grazing[いろいろなものを少しずつのぜいたくメニュー]
第2項 エクレクティック eclectic[折衷志向、雑食・混食・フュージョン志向]
第3項 エスニック ethnic[アジアンエスニック、マイナーエスニック]
第4項 オーセンティック authentic[本格・本場・本物志向]
第5項 ダイエット diet[売れるダイエット、売れないダイエット]
第6項 ナトリメンス・バランス nutriment balance[多品目バランス・野菜志向]
第7項 ナチュラル natural[自然志向、新鮮志向、生食志向]
第8項 メディカル medical[デトックス、減塩、低糖、低脂、低コレステロール]
第9項 インテリジェンス intelligence[話題の食材、料理、スタイル]
第10項 ミーイズム meism[味の自己調整、自己調理]第4章 売り方工夫で作るヒットメニュー
第1項 間口を広げる「相乗り」メニュー[主役が2人で強力メニュー]
第2項 あこがれグルメでアイキャッチ[グルメは食材でポピュラーメニューをグレードアップ]
第3項 複雑な味が受けるテイストアソート[一皿に盛り込む多様な味が魅力]
第4項 常識を変える逆転メニュー[定番商品のユニークリニューアル]
第5項 食べる楽しさで売るセルフメークメニュー[料理の楽しさを商品にする一石二鳥の高利益商品]
第6項 メタボ時代に逆行する「でか頭」で売る[一度食べれば病みつきになる麻薬的商品]
第7項 シーズンメニューを活用する[季節感を訴求して売りまくる利益商品]
第8項 ワイルドで売る「丸ごと」クッキング[食べづらさも迫力でカバーするサプライズメニュー]
第9項 ビジュアル訴求で付加価値アップ[カラーリングと盛り付けセンスで売る]
第10項 強い個性で売りまくる[常にお客を刺激する「新しさ」をアピール]第5章 目的別メニュー開発の技術
第1項 看板メニューの作り方[こだわりメニューでお客を呼ぶ]
第2項 話題作りのメニュー開発[キーワードは「遊食」・新しい味の世界を創造する]
第3項 女性を狙う「ス・テ・キ戦略」[マーケットリーダーの女性に売るための6エレメント]
第4項 差別化を強調するベーシックメニュー開発[技術的差別化と設備的差別化]
第5項 希少価値で売る限定メニュー[ハングリーマーケットをつくり出すテクニック]
第6項 爆発的に売る「率」より「高」のメニュー開発[損をしながら稼ぎまくる逆転発想のモンスター商品]
第7項 コアなファンをつかむマニアックメニュー[強烈なクセで売る病みつきの味つくり]
第8項 提供演出で売る楽しさメニュー[パフォーマンスで付加価値アップ]
第9項 客単価を高める最終兵器・セットメニュー[多様なパターンで展開する利益商品群]
第10項 食の安全・安心志向で売る[地産地消とオーガニック、産地トレーサビリティー]第6章 マネジメントの基本10項
第1項 午前4時と午後6時の商品[受け手で変わる流行商品の価値]
第2項 機能別商品群の管理[7つの商品群で売上を作る]
第3項 ポートフォリオで考える商品政策[中・長期のメニューの位置付けを決める]
第4項 原料費の管理[ポーションコントロールで標準管理]
第5項 部門別原料費率の管理[売り方の技術で変えられる原料費率]
第6項 メニュー数の管理[マネジメントとマーケットのせめぎ合い]
第7項 FLコストによるバランス管理[原料費に組み込んで考える人件費]
第8項 ABC分析の手法と活用[メニュー数管理で効率維持]
第9項 調理生産性管理[時間と作業難度の解析で効率管理]
第10項 メニュー改訂スケジュール[機動的メニュー開発を支援する必須事項]