蓋を菓子皿がわりにできる まあるい茶籠
さまざまなものがひっくり返った不思議の国に迷い込んだアリス。
その世界観をはしばしに感じさせる、大人の茶籠ができました。
茶籠「万福」の蓋は、普通の籠蓋をひっくり返したデザイン。
つまみをもって蓋をあけますが、縁が立ち上がっていますので、
美しい編み目の上に小さなお菓子などを載せることができます。
茶碗は、今井兵衛さんの日月と佐々木文代さんのドットを重ねて。
日月は白と銀彩を反転させる最小限のデザインで、昼の太陽と夜の月を表現しています。
両方とも銀彩の大人な水玉で、アリスの世界観とも呼応しています。
さらに、村瀬治兵衛デザインの楓茶器の赤と黒、
画家ジョン・テニエルの「不思議の国のアリス」のイラストを用いた茶器袋、
黒檀の茶杓に、赤の鮮やかな茶杓袋、スペード模様の茶巾箱袋は、
アリスが迷い込んだトランプの世界をほうふつとさせる可愛らしい組み合わせ。
シックな楢の茶筅筒と、上質なベルギーリネンの茶筅筒袋が、白銅建水とシルバーの茶巾箱と呼応して、茶籠全体を調和させます。
この籠は嘉門工藝の中でも一番大きなサイズで、建水MとLのサイズが内蔵できる籠。茶籠に建水をいれ、重ね茶碗をいれ、茶器を中に仕組んでいく、出し入れの際の絶妙な入れ子の快感も味わっていただきたく思います。
蓋をあけてお菓子を並べ、さあ、お茶会をいたしましょう!
1. 茶籠 万福 蓋:直径16cm 籠:直径最大約19cm×高さ約19㎝ 持ち手込み約28cm2. 茶器 楓・赤 村瀬治兵衛デザイン 直径6cm×高さ5.5cm3. 茶器袋 大津型 アリス 約横10㎝×縦22㎝×マチ4㎝4. 茶碗(M) 今井兵衛 旅持ち・日月 直径11.5cm×高さ7cm5. 替え茶碗(S) 佐々木文代 ドット 直径10cm×高さ6.5cm6. 茶碗袋(M) 花雫 グレージュ 底辺21×10×高さ26㎝7. 建⽔(M) 鎚起白銅 村瀬治兵衛デザイン ⼝径12.5×⾼さ7cm8. 茶杓 黒檀 15cm9. 茶杓袋(M) 赤地 長さ16.5cm×幅2.5cm10. 茶筅(M)11. 茶筅筒(M) 楢 上直径4.2×下直径3×⾼さ10.4 ㎝12. 茶筅筒袋 ベルギーリネン 縦12×横(最大幅)7㎝13. 茶巾箱14. 茶巾箱袋
今井兵衛(いまい・ひょうえ)岐⾩に⼯房を構えオブジェなどを中⼼に創作活動をする陶芸家。海外での展覧会も多く、2009(平成21)年には、第11回東京・ニューヨーク姉妹都市交流陶芸コンテストで最優秀賞を受賞。1951年⽣まれ。
佐々木文代(ささき・ふみよ)1964年大分県生まれ。1993年東京芸術大学大学院美術研究家陶芸専攻終了。1994~2001年伝統工芸新作展入選。2002年、2004年日本橋三越にて個展。2007年松坂屋本店にて個展。六本木に窯を持ち、色絵磁器のモダンな作風に定評がある。
嘉門工芸の茶籠・茶箱
小さな箱や籠に小さな茶道具を詰めて持ち運び、野点を楽しむ茶箱や茶籠の文化は、千利休が始めたといわれます。ひとつひとつ道具を選りすぐり、取り合わせ、箱や籠にきっちりと収める。そこには日本古来の重ねの美学も表現されています。嘉門工藝では、その長い歴史に畏敬の念を抱きつつ、めまぐるしく過ぎていく今の時代にこそお茶の時間を持っていただきたいと願い、茶籠・茶箱を企画しています。
茶籠や茶箱を構成する道具のひとつひとつは、まさにアートピース。現代の用の美を備え、持っていて嬉しく、使いやすさも魅力の品々が揃っています。茶碗は現代の作家ものが中心。他の道具類も、たくさんの熟練の職人にご協力いただいて作ったオリジナルがほとんどです。また、漆芸家村瀬治兵衛がデザイン・監修して製作した、茶器・建水・茶筅筒・茶巾筒は、他にはないと人気の商品。道具と袋物類の取り合わせも好評をいただいております。
リビングの棚に茶籠や茶箱があれば、さっと取り出して抹茶を点てられます。茶葉が残らない抹茶は、キャンプなどアウトドアにもぴったり。いつでも、どこでも、ひとりでも、どなたかとでも。気軽にアートとお茶を楽しんでいただけたら幸いです。