【紹介】
巻頭インタヴューはアルバム『暗野』の記憶も新しいうちに新メンバー加入、全曲リアレンジというさらなるチャレンジを打ち出したLoupx garoux。新メンバー中里正幸氏はニイマリコさんとも関係の深いスペース「柴崎mod」の経営者でもあります。今回は新生Loupx garouxの現在と未来、そして現在のインディペンデントな音楽シーンにおけるオルタナティヴ・スペースのあり方について話を聞きました。もうひとつのインタビューは90年代東京インディシーンで活躍していた面々によるスーパーバンドReRun Lance。2019年に初ライヴ以後、マイペースに活動しつつ初アルバムをリリースということで、バンドの結成の経緯からお話を聞いています。映画コーナーでは恒例の佐々木敦・児玉美月コンビ対談。ルカ・グァダニーノ・がウィリアム・バロウズの小説を映画化した『クィア』、特集上映が話題のアラン・ギロディ、アカデミー賞でも話題になったショーン・ベイカー『アノーラ』やジャック・オーディアール『エミリア・ペレス』など、2025年春の話題作について語ります。そして吸血鬼映画の古典『ノスフェラトゥ』のリメイクが待望の公開のロバート・エガースと吸血鬼を特集。條葉月さんとヒロシニコフさんによるロバート・エガース過去作品の全作レビューと、キヒトさん&森本在臣さんによる古典&現代吸血鬼映画ガイド、後藤護さんによる吸血鬼ブックガイドをお送りします。巻末には本誌編集発行人の大久保がプルースト『失われた時を求めて』を読了したことを記念して、『プルーストを読む生活』でもおなじみの柿内正午さんとプルースト談義の対談を収録。弊誌史上最厚の110ページでお送りします!
【目次】
■INTERVIEW
・Loupx garoux
・ReRun Lance
●Film
反=恋愛映画時評 2025年春 佐 々 木敦・児玉美月
■特集
ロバ ー ト・エガ ー スとヴァンバイア
●Film Reviews
・古典の再現から独自のスタイルを穫得していく過程 ー 初期短編(上條葉月)
・歴史の中から現れる生 々 しい関係性一『ウィッチ』(上條葉月)
・重層的な引用が織りなす密室の不条理劇 ー 「ライトハウス』(ヒロシニコフ) 集
・大成的な大作、だが-----『ノースマン導かれし復讐者』(ヒロシニコフ)
●FiIm Guide
・古典吸血鬼映画 10選キヒト
・現代吸血鬼映画 10 選森本在臣
・暗黒ワクワク・ブックガイド(吸血鬼篇)後藤護
●Book Guide
・文学対談プル ー ストを読んだ人生柿内正午+大久保潤