紹介特撮美術のバイブル。「ウルトラ」の怪獣や宇宙人のデザインをてがけた成田亨は、独自に編み出した技術を駆使して“特撮に見えない特撮”を追求した。54作品と貴重写真235点を通して伝える成田亨のミニチュアワークの真髄!
目次SFX(特殊技術)の可能性
第1章 映画とは何か
1 文化の中の映画の位置2 映画の位置3 芸術の分類4 特殊撮影とは何か5 映画のための特殊撮影6 特撮映画7 特撮映画の美術8 特撮映画の企画デザイン
第2章 特撮デザイナーの準備
1 脚本を読む2 打ち合わせをする3 資料を集める4 コンテを描く[絵コンテシステム]5 見積もり予算を組む6 再び打ち合わせをする7 セットデザインをする8 特撮スタッフの打ち合わせ9 特撮美術スタッフの打ち合わせ
第3章 特撮美術の作業1[セット]
1 平台を敷く2 ホリゾントを塗る3 雲を描く4 山を作る5 川を作る6 樹木を作る7 民家を作る8 瓦を作る9 ビルを作る10 橋を作る11 海を作る12 風洞による特撮13 回転バック14 汚し15 星空16 夜景
第4章 特撮美術の作業2[外注]
1 飛行機のミニチュア2 船、艦のミニチュア3 車のミニチュア4 汽車のミニチュア5 戦車のミニチュア6 金属製のミニチュア7 ビルのミニチュア8 アイドル・キャラクターの製作9 怪獣の製作10 宇宙人の製作11 新兵器のミニチュア
第5章 特撮の効果
1 飛行機を飛ばす2 船の航行3 車を走らせる4 汽車を走らせる5 ロケット発射6 波を立てる7 燃える町8 爆破9 切り出しによるミニチュア・セット10 原爆を撮る11 強遠近法模型12 強遠近法ミニチュア・セット13 逆遠近法ミニチュア・セット14 錯視遠近法15 合成16 カメラの効果17 水中撮影の特撮18 ロケーションによる特撮19 水中撮影20 水槽の特撮
第6章 特撮美術の応用
1 特撮の応用1[舞台の特撮]2 特撮の応用2[新映像の特撮]3 特撮美術の応用1[舞台の特撮美術]4 特撮美術の応用2[博覧会、展覧会の特撮美術]
写実的ミニチュアワークの集大成 樋口真嗣
旧版あとがき成田亨の相棒として 成田流里復刊にあたって 成田カイリ作品一覧
著者プロフィール成田 亨 (ナリタ トオル) (著)1929年生まれ。1950年、武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)入学。1954年、「ゴジラ」の撮影現場の手伝いをしたことをきっかけに、特撮映画の世界に入る。1960年、東映で特撮美術監督。1965年、円谷特技プロダクションと契約、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の怪獣、メカニックのデザインのほか、特技全般を手がける。1968年以後、彫刻家の活動のほか、ディスプレイデザイン、舞台、テレビ、映画の特撮を数多く担当。2002年没。