紹介高原英理が二十有余年を費やし世界に問う思弁小説、ついに刊行!
神よりさらに高い次元に響く音をこの小説の中に聴きました。すべての着地点を知りました。 町田康
詩、絵画、音楽から、星と鉱物から、精神の内奥に輝く結晶から、異世界への扉は開く。夢は通路である。身体の変容とともに時間が加速される。そこでは無数の世界が死んでゆく。だが全宇宙に響きわたるハーモニーとともに光はやってくる。夢想と世界変革の哲理をたどる果てしない物語が今、静かに幕を開ける。
●目次第一章 物質の時代第二章 精神の時代第三章 魂の時代終章
著者プロフィール高原英理 (タカハラエイリ) (著/文)1959年生。立教大学文学部日本文学科卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士後期課程修了(価値システム専攻)。博士(学術)。1985年第1回幻想文学新人賞受賞。1996年第39回群像新人文学賞評論部門優秀作受賞。主要著作『少女領域』『エイリア綺譚集』(国書刊行会)『闇の司』(角川春樹事務所)『無垢の力』『ゴシックハート』『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)『ゴシックスピリット』(朝日新聞社)『抒情的恐怖群』『神野悪五郎只今退散仕る』(毎日新聞社)『月光果樹園』(平凡社)『アルケミックな記憶』(書苑新社)『うさと私』(書肆侃侃房)『怪談生活』『歌人紫宮透の短くはるかな生涯』(立東舎)。編著『書物の王国6 鉱物』(国書刊行会)『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』『ファイン/キュート』(筑摩書房)『ガール・イン・ザ・ダーク』『深淵と浮遊』(講談社)。