豪華執筆陣による多様な読み解き、自ら明らかにする作歴。書きおろし「年譜に付け足す幾つかのこと」+近作掌篇「『薬草取』まで」「薔薇色の脚のオード」収録。
これを読まずして、山尾悠子を語れない。
金井美恵子、川上弘美、諏訪哲史ら豪華執筆陣によるエッセイ、評論、インタビュー、山尾悠子書きおろしを収録。『飛ぶ孔雀』(2018)では、泉鏡花文学賞、日本SF大賞、芸術選奨文部科学大臣賞の三冠を達成。今ようやく時代が山尾悠子に追いつこうとしている。本書は、はじめての読者から生粋のファンまで楽しめる、山尾悠子読本の決定版。
本特集は、山尾が自身の作歴を明らかにした書きおろしエッセイ、近作掌篇2作、インタビューを収録。美術、フェミニズム、翻訳といった多様な視点から作品を読み解き、進化を続ける作家像に迫る。写真家・沢渡朔が20代の山尾を撮影したポートレイトや、山尾の掌篇小説「小鳥たち」からインスピレーションを得て人形作家・中川多理が創作した人形の写真からなる32Pのカラーページも見どころ。彗星のようなデビュー、ジュブナイル・歌集・翻訳の魅力、冬眠からの目覚め、鏡花・人形との縁・・・。最新作『山の人魚と虚ろの王』を含む作品群にあたらしい光をあてる永久保存版!
[目次]●書きおろし|山尾悠子|年譜に付け足す幾つかのこと掌篇|山尾悠子|「薬草取」まで掌篇|山尾悠子|薔薇色の脚のオードインタビュー|岡山発、京都経由、幻想行|山尾悠子×金原瑞人講演録|泉鏡花文学賞受賞記念スピーチ|山尾悠子座談会|循環する小鳥たち|山尾悠子+中川多理+編集部|写真:赤羽卓美●photo山尾悠子 1979|写真:沢渡朔●エッセイ金井美恵子|川上弘美|時里二郎●評論沼野充義|谷崎由依|金沢英之|三辺律子佐藤弓生|諏訪哲史|川野芽生|田中美穂金沢百枝|吉田恭子|倉数茂高原英理|清水良典●はじまりの頃高柳誠|東雅夫|礒崎純一●人形の縁(えにし)金原瑞人|中川多理●詳細資料年譜|ビブリオグラフィ