Griggs Laputa -AIR
空飛ぶ島ラピュタとは「ガリバー旅行記」に登場する空を飛ぶ島にある王国の名前からとった架空世界の冒険譚だ。TMDのラピュタはGrigg'sから生まれた。実はAIR構造を少し取り入れている。僅かなのでAIRとは付けない。TMDのETC探求の旅はAIR以降、空間系の表現が音色をも変える事を知り敢えて空間を創り上げる事で音色を作っている。音はモノラルから始まってステレオ、3D、4Dと要素が増えてはいくが要するに面白い音であるかが重要だ。Grigg's Laputaでは空間の創造が音色を逆に作るという逆転の発想にて作られた。
※なお本ケーブルは弱いながらもAIR構造を少し取り入れているので、PRE-POWER間で使う場合はトランジスター式のステレオアンプをお薦めします。音源-PREの間での使用の場合は、AMPタイプを選びません。
Griggs Laputa -AIR
個々の音の切れ味がまず良い。レンジは上に広く下は比較的柔らかめとも逆にタイトとも言える。重低音タイプではない動きの俊敏な低域だ。これはAIRの効果、だから量感はある。全ての音肌に僅かに銀色を加えたような演出を感じる。これは解像度に繋がる。音の定位は正確で現実的だ。クラシックのフルート、弦、ハープの音が良い。POPS ROCKの懐メロ的ソースはその当時の時代感を伝えてくれる。そこを現代的に変えてしまう事はしない。A DAY IN THE LIFE-- 声がいい、甘く懐かしくもある。曲の持つ感情、物理特性を良く出す。ドラムもいい。
ベス・オートン-- ドラムと歌とストリングスが良い音だ。分解能もある。カサンドラ・ウィルソン-- 声良くSEもいい。背景のサントラ風が良く鳴り味わいも深い。録音トラックのそれぞれが何をやっているのか明瞭にわかる。
カサンドラ「LOST」では声が抜群にいい。ストラビンスキー"火の鳥"ではメカニカルな楽曲構成が手に取るようにわかる。低域はタイトでスピード感がある、従って音の切れ味が物凄く良い。だからデイブ・ウエックルのフュージョンも当然good。クラプトンではスナップ音(指パッチン)の定位感が良く分かる。凄い分解能だ。ノスタルジック・ソースの場合、その時代感が良く感じられ好ましい。
総じて中低域の良さが挙げられる。分解能、解像度、定位は勿論良く、それに加えて中低域がすこぶる良い。例えばジミ・ヘンドリックスでは録音時の微妙な音色の時間変化を良く表す。細かなクラシカル・アレンジでも微細な音の感触、定位がしっかり表現できている。JAZZソースではその音の生々しさ、ベース、ピアノ、ドラムが良い。