ダンマルク号(Danmark)は、デンマーク王国が保有する3本マストの全装帆船で、練習帆船として知られています。
その長い歴史の中で特筆すべきは、第二次世界大戦中のエピソードです。
1939年、ニューヨーク万国博覧会に参加するためアメリカにいたダンマルク号は、デンマークがナチス・ドイツに占領されたため本国へ帰還できなくなりました。その後、アメリカ合衆国沿岸警備隊の要請を受け、戦争中はアメリカの士官候補生たちの訓練に使用されました。この期間、約5000人のアメリカ人候補生がダンマルク号で訓練を受けたとされています。戦後、デンマークに返還され、再び練習帆船としての任務に戻りました。
船種: 3本マスト 全装帆船
所属: デンマーク海事局 (Danish Maritime Authority)母港: フレデリクスハウン (Frederikshavn)
建造: 1932年、ナクスコフ造船所 (Nakskov Skibsværft) で進水、1933年竣工
目的: 商船員(主に航海士、機関士)の養成
船体: 鋼鉄製
全長: 約77メートル (バウスプリット含む)
帆装: 26枚の帆(横帆15枚、縦帆11枚)