“続けるなら美味しくないと”味にこだわるハーブティー
ご夫婦でオリジナルブレンドのハーブティー専門店を運営されている岡田さん。 優しくて穏やかで、よく笑う明るい方。
もともとハーブティーにはあまり興味が無く、“香りのする白湯”だと思っていた岡田さんが、あるできごとをきっかけにオリジナルブレンドのハーブティー専門店を立ち上げることに。今回は、岡田さんのハーブティーへのイメージを変えたできごとと、夫婦ふたりで頑張ってきたからこそ誕生した“お酒に入れて飲むハーブ”をご紹介します。
YUANHERB(ユアンハーブ)は夫婦ふたりの集大成
- オリジナルブレンドのハーブティー専門店“YUANHERB“をはじめてどれくらい経ちますか?
- 岡田さん 工房を構えたのは2014年なので、6年ほどになります。YUANHERBの前進である自宅でのリラグゼーションサロン「癒庵-ゆあん-」でお出ししていたハーブティーが評判で、ハーブティー1本でお店を構えることにしたタイミングで「YUANHERB」としました。ブレンドする環境もお客様に安心していただける場所にしたいと思ったので、まずは専用の工房を構え、その工房の片隅で販売をはじめました。
- お客様に安心していただける場所、ですか。
- 岡田さん はい。今って住所から検索して、その場所の写真を見たりできるじゃないですか。それでもし、お店の住所を検索して自宅が出てきたら…私だったらちょっと不安に思うなって。だからお客様が“ここで作っているんだ”と見たときに安心してもらえる場所にしたいと思ったので、まずは専用の工房を構えることにしたんです。
- なかなか気づかない細かい部分ですよね。販売を始める前からお客様を気遣っておられたんですね。
- 岡田さん 私は調理師学校を出てクッキングスタジオの講師やレストランの調理担当などを経験してきて、YUANHERBを一緒にやっている主人も飲食店の店長を経験していたりと、二人とも長らく“食”に携わってきたので気になった部分なのかもしれません。そういったことも考えると、YUANHERBは二人の集大成のようなものです。
- お二人の経験が活かされているのですね。工房を構えてから苦労されたことはありましたか?
- 岡田さん ハーブティーって特殊な分野なので、味・値段が分かりづらかったり、ちょっとうさん臭いとか、そういうイメージがあると思うんですよ。だから如何に信用していただくかがとにかく難しくて苦労しました。悩みながらも全国のマルシェやイベントに出店したり、自分たちでイベントを立ち上げたりもしました。そうしたら、お客様やマルシェの仲間、運営陣やスカウトなど人とのつながりが良いきっかけになってくれましたね。
ティータイムのお供にぴったりな絶品スイーツのお店が約30店舗も大集合し、なんとそのすべてが試食できるという“体験型”スイーツイベント。
お客様に楽しんでいただくための工夫、さすがです。
二人三脚で生まれた“お酒に入れるハーブ”
- お二人の仲の良さが伝わってきます。とっても楽しそうですね。
- 岡田さん そうですね。夫婦でお互い足りないものを補いつつ、新しいものを一緒に生み出すことができるのは楽しいですね。例えば、ワインや日本酒に入れて飲むハーブなんかは、お酒が飲めない私だけでやっていたら生まれなかったブレンドだと思います。
耐熱カップにワインと水を100mlずつとティーバッグを1包入れて
500Wの電子レンジで2分加熱し、3~5分待ったらできあがり。
昔は“香りがする白湯“だと思っていた
- 岡田さんは昔からハーブティーがお好きだったんですか?
- 岡田さん 喫茶店をすることを夢見ていたことがあるくらい、紅茶などのドリンクやカフェは子供のころから好きでした。でも、ハーブティーはあんまりでした。
- えっ!そうなんですか?
- 岡田さん はい。味の薄い、ハーブの香りがする白湯みたいなイメージでした(笑)
- ええ!?ということは、ハーブティーのイメージが変わるようなきっかけがあったんですか…?
- 岡田さん そうですね、あるリラクゼーションホテルで飲んだハーブティーがおいしくて、こんなのもあるんだと知ったことで、紅茶にブレンドしているハーブはよく飲むようになりました。 あとは、不規則な仕事で体調を崩してしまい、いわゆる未病という状態になってしまったことがあって。
- それは大変でしたね。
- 岡田さん はい。体調が良くないけれど、忙しくて仕事は休めない…という状況が続いて、頭が痛ければ頭痛薬を、風邪気味であれば風邪薬をというように、簡単に薬を服用するようになってしまっていたんです。それではいけないと思って東洋医学など色々な分野の勉強を始めたところ、ハーブティーがアロマテラピーに近い効果があることを知って、試してみることにしたんです。
“自分で自分の手当ができる”ハーブティーが疲れ果てた心と身体にぴったりだった
- そういうことだったんですか…!試してみて、どうでしたか?
- 岡田さん 自分の身体が冷えていたということに気付きました。ちょっと難しい話になるんですが、薬を服用するとその成分を分解しようとする肝臓に負担がかかって、体の代謝が悪くなることで体が冷えてしまうんです。薬をやめてハーブティーを飲むようにしてから、「ああ、私は自分の身体が冷えていたことにも気づいてなかったんだなぁ…」って。
- 自分でさえ気づけなかったところまで癒してしてくれたのがハーブティーだったんですね。
- 岡田さん はい。当時は気持ち的にも疲れ果てていたので、マッサージをするだとか、していただくとかそういった事も正直おっくうで…その点、ハーブティーは“淹れて飲むだけ”という「自分でできる自分への手当て」だったので、その時とても合ったんです。
- でも、“昔はあんまりだった”とおっしゃっていた、味の面は気になりませんでしたか?
- 岡田さん そうですね、最初は色々購入して飲んでいましたが、だんだん自分の好きな味にするためにブレンドをするようになりました(笑)続けるには美味しくないと、と思って。
取材を終えて
「続けるには美味しくないと」と思ったというご自身の経験が、オリジナルブレンドのはじまりだったんですね。岡田さんのお話を伺って、私もハーブティーへのイメージが変わってきました。 余談ですが、お酒好きな筆者は206 レンジで簡単!HOTワインが気になって仕方なく、早速試してみました!
コンビニで買った赤ワインにティーバックを入れて、レンジにIN。あたためはじめると、部屋中にローズ系の良い香りが漂ってとても癒されました。私が選んだ赤ワインは辛口だったため、ややスパイシーな味になり、甘いチョコレートを食べながらちびちびと飲むのが最高でした。試しにはちみつを足してみると、まろやかな甘みとフローラルな香りがマッチして、飲みやすくてホッとする味に。選ぶワインによって、そして砂糖やはちみつを足すかどうかでカスタムできるのも楽しいですね。
はやく試したい気持ちで週末まで待てずに平日にいただいてしまったので「明日起きられるかな…」と不安でしたが、翌朝、アラームより少しだけ早く目が覚めてびっくりしました。 お酒を飲んでウトウトして眠る心地良さを体感した翌朝はなんだかからだが重たい、ということが多いので、心地良く眠りについてすっきり目覚められるなんてとても得した気分になりました。
お酒が苦手という方は、赤ワインをぶどうジュースで代用するという方法も!ぶどうジュースも酸味が強いもの・甘みが強いものなどいろいろな種類があるので、お好みに合わせて選んでみると楽しいと思います。
花束のように綺麗な色!岡田さんの想いが込められた1包で、一日の締めくくりがいつもよりご機嫌に。