【マナー解説】退院祝いでダメなものとは?タブーの理由と喜ばれるおすすめのギフト
親しい人への退院祝い。「何を贈ればいいのかわからない」「マナー違反にならないか心配」と考え出すと、なかなか決められないですよね。実際、退院祝いには寝具や鉢植えなど、避けた方がよいとされる品物がいくつかあります。
失礼にあたらない退院祝いを選ぶコツは、「後に残らないもの」を選ぶこと。病気や怪我が「消えてなくなる」という意味を込めて、食品や飲み物、上質なタオルなどが好まれます。
この記事では、退院祝いにふさわしくない品物とその理由、そして相手に喜ばれるおすすめギフトを詳しく紹介します。退院祝いで迷ったときは、ぜひチェックしてみてください。
退院祝いで贈ってはダメなものとその理由
退院祝いには、縁起や相手の体調への配慮から避けるべき品物があります。ここでは代表的なNGアイテムと、その理由を紹介します。
「どうしても贈りたい」というときの工夫も解説しているので、参考にしてみてくださいね。
【NG1】寝具類・パジャマ
退院祝いでは、シーツや布団などの寝具類は避けるのがマナーです。 寝具は療養生活や病床を連想させ、「病床に戻る」「病が長引く」といった縁起の悪い意味につながるためです。
シーツ・枕・布団・タオルケット・寝巻き・パジャマなど、寝室で使うアイテムは避けましょう。ただし、タオルは「病気を水に流す」という意味をもつため人気の贈り物です。
誤解を招かないよう、枕カバーなどと勘違いされにくいタオル単体やタオルセットとして贈ると安心ですよ。
どうしても寝具類に関連するものを贈りたい場合は、寝具そのものではなく、上質なピローカバーやピローミストなどの快眠グッズを選ぶと失礼にあたりません。退院祝いでは、「療養」を連想させない実用的かつ前向きな贈り物選びが大切です。
【NG2】鉢植えの花や植物
退院祝いに鉢植えの植物を贈るのは、避けるのが無難です。鉢植えは「土に根付く」ことから、「病気が根付く」「病床に寝付く」といった不吉なイメージを連想させるため、縁起が悪いとされています。とくに年配の方や、マナーを重んじる方には失礼にあたる可能性が高いです。
観葉植物や蘭などの鉢植え、盆栽や寄せ植えといったアイテムは避けるのがマナー。花を贈りたい場合は、切り花の花束やプリザーブドフラワーなど、土に植えられていないタイプを選ぶと安心ですよ。
退院祝いには、「根付く」「長引く」ことを連想させない花選びが大切です。気持ちを込めて贈るなら、土に植えられていない切り花がおすすめです。
【NG3】刃物類(ハサミ・包丁など)
退院祝いでは、刃物類を贈るのは避けるのがマナー。刃物は、「縁を切る」「関係を絶ち切る」といった意味を連想させるため、慶事全般で縁起が悪いとされています。
キッチンばさみ・包丁・ナイフ・カトラリーセット・レターオープナーなどは、お祝いの気持ちを込めたつもりでも、相手によっては不快に感じる可能性があるため、避けた方が無難です。
ただし、退院した相手と親しい関係で「このブランドの包丁がずっと欲しかった」と具体的なリクエストがあった場合は、その希望を尊重して贈っても問題ありません。
退院祝いには、刃物のように「縁起の悪さ」を連想させる品ではなく、「健康」「再出発」「癒やし」という意味のある前向きなギフトを選ぶと安心ですよ。
【NG4】目上の方への現金・金券
目上の方に対しては、退院祝いに現金や商品券などは避けるのがマナー。現金やギフトカード、旅行券などは「生活の足しにしてください」と受け取られる可能性があります。
上司や恩師、親戚など、目上の方には「施し」のように感じさせてしまう恐れがあり、金額が明確にわかることで、相手に気を遣わせてしまうことも…。
ただし、親しい友人や同僚など気心の知れた関係であれば、相手が自由に好きなものを選べる実用的なギフトとして喜ばれるケースもあります。退院祝いでは、金銭的な贈り物よりも「回復を祝う気持ち」が伝わるアイテムを選ぶことが大切です。
【NG5】病気や療養を連想させるもの
退院祝いに健康サプリや栄養ドリンク、医療関連グッズを贈るのは避けましょう。
「まだ完全に治っていないのでは?」という印象を与えたり、入院中のツライ経験を思い出させてしまう恐れがあるためです。相手に気を遣わせたり、不安な気持ちにさせてしまう可能性もあります。
健康を意識した贈り物がしたい場合は、オーガニックの高級食材やハーブティー、アロマグッズなど、回復後の生活を豊かにするアイテムを選ぶともらって嬉しい退院祝いになりますよ。
退院祝いは「病気を思い出させるもの」ではなく、「新しい生活を楽しんでほしい」という前向きな気持ちが伝わるアイテムを選ぶのがベターです。
退院祝いで配慮が必要なその他の品と、贈答マナーの注意点
退院祝いでは、相手の体調や回復状況を考慮した品選びが重要です。香りの強いものや刺激の強い食品、アルコールなどは控えた方が安心。 ここでは、マナーとして避けるべきアイテムや体調を考慮すべきアイテムについてまとめました。
伝統的なマナーで避けるべき品
退院祝いでは、ハンカチや履物(靴・靴下など)は避けるのが無難です。
ハンカチは漢字にすると「手巾(てぎれ)」となり、「手切れ=縁が切れる」を連想させるため、昔からお祝いごとには不向きとされています。履物は「相手を踏みつける」という意味合いに取られる可能性もあるため、目上の方への贈り物としては不向きと言われています。
親しい友人同士などカジュアルな関係では、実用性から問題にならない場合もありますが、上司や恩師などへの正式な退院祝いには避けた方が安心。
ただし、同じ布製品でもタオル生地のハンドタオルやタオルセットは、「病気を水に流す」という意味をもつ消えものとして好まれているため、タブーの対象外です。
形式的な贈り物や目上の方への退院祝いには、縁起の悪い意味をもつ品物は避け、気持ちよく受け取ってもらえる実用的な“消えもの”を選んでみましょう。
退院直後の体調を考慮すべき品
退院祝いでは、お酒や香りの強いアイテムは避けると安心です。お酒は病気や治療内容によって退院後も飲酒制限を必要とすることがあり、せっかくの贈り物が相手の健康を損ねてしまう可能性があります。
香水やアロマなどの香りが強いものは、退院直後の敏感な体調や嗅覚に負担を与えてしまう場合があるので避けるのがベター。
どうしてもお酒を贈りたい場合は、事前に家族へ飲酒制限の有無を確認しておくと安心ですよ。同じメーカーのノンアルコール飲料や、高級ジュース・ソフトドリンクに変更するのもおすすめ◎ 贈る場合は、無香料のケア用品や柑橘系などの、さわやかでほのかに香る程度のものを選ぶと喜ばれやすいです。
退院祝いには、体調への配慮を最優先に、相手が安心して使える穏やかなアイテムを選ぶことが大切です。
退院祝いにおすすめ!ダメなものを避けて喜ばれるギフト
退院祝いのキーワードは「後に残らないもの=消えもの」です。病気や怪我が「消えてなくなる」という意味合いをもつギフトが最適とされています。
ここでは体に負担のない食品や飲料、上質なタオルセットなど、退院後でももらって嬉しいアイテムを厳選しました。
【可愛い缶入り】そのまま食べられるノンカフェインティー
心身を整えたいときに最適なこちらのノンカフェインティーは、和漢素材をバランスよく調合し、最後まで食べられる実入りなのが魅力。暖かいお茶で自然と心が落ち着き、安らかな眠りへと導いてくれます。
可愛いパッケージの缶に入っているので、女性へ贈るのにもぴったり。退院後すぐの心身をいたわり、穏やかな時間を過ごしてほしいという気持ちを込めて贈る、退院祝いとしておすすめのギフトです。
【長野】りんご&洋梨ジュース
減農薬・無肥料栽培で育てられたりんご&洋梨ジュースです。果実をすりおろしてミックスしており、やわらかくこっくりとした味わいが特徴。さっぱりしたいときは、炭酸で割っても◎
砂糖・香料・着色料も不使用で、素材本来の味わいを楽しめるのも嬉しいポイント。「体を労わってほしい」という気持ちを込めて贈る、退院祝いとして最適な一本です。
やさしいたおる ロングバス・フェイスタオルセット
こちらは、目にやさしいブルーと、ボリューム感が魅力のタオルです。まるでずっと包まれていたくなるようなやわらかさで、触れるたびに上質さを実感できます。
シンプルなデザインで性別を問わず贈れるのも嬉しいポイント。化粧箱入りで見た目にも丁寧さが伝わるので、目上の方への退院祝いとしてもおすすめの一品です。
濃縮フルーツトマト『つぶとま』
トマトの種のつぶつぶ感を残し、ざくざくとした食感を楽しめる濃厚フルーツトマトソースです。サラダやパスタ、煮込み料理など、さまざまな料理に生感覚で使えるのが魅力。
原材料は、北海道下川町産のフルーツトマトのみ。塩などは一切加えておらず、トマトの美味しさをそのまま楽しめます。料理好きな女性への退院祝いとして、健康に気を遣いながらも食事を楽しんでほしいという気持ちを込めて贈るのに最適です。
シェアするガトーショコラ 4号
仙台市で人気の飲食店「酒と肴もうり」がお届けするガトーショコラ。最初から食べやすいサイズにカットされており、香り高く上品な味わいで、濃すぎず甘すぎないため、食後でもムリなく楽しめます。
ラップに包んで冷凍すれば約1か月保存可能で、退院祝いとして贈ったあとも長く楽しんでもらえます。入院中は甘いものを自由に楽しむ機会が少ないため、食べやすく上品なこちらのガトーショコラは、退院祝いとしてとくにおすすめです。
やみつき洗顔タオルとリラックスソープセット
「入院中でしっかりとした洗顔ができなかった…」というときに喜ばれる、洗顔タオルとソープのセットです。小鼻やアゴのザラつきも、タオルを使いやさしく洗うことでスッキリしやすく、洗い上がりのつるつる・すべすべを実感できます。
セットの無添加石けんは泡立ちがよく、もっちりとしたきめ細かい泡が特徴。退院後も美容ケアをしっかり楽しみたい女性へ、日常にちょっとした贅沢をプラスできる心遣いが伝わる退院祝いとしてぴったりです。
ブランココ液体洗剤 スペシャルギフトセット
退院祝いの定番アイテムの一つ、液体洗剤セットです。専用のギフトボックスに製品を丁寧に収め、緩衝材でしっかり固定したうえ、ブラウンゴールドのリボンで上品にラッピング。見た目からも「きちんとした退院祝い」という印象を与えます。
環境に配慮したゴミの出ない仕様で、使い終わった後も手軽に処分できるのも魅力。退院後の生活で実用的に活躍するだけでなく、贈る側の心遣いも伝わる、安心感と上品さを兼ね備えた退院祝いに最適なギフトです。
グルテンフリー もっちもちお米しふぉんセット
退院後でも体にやさしく楽しめる、グルテンフリーのお米シフォンです。プレーン・京抹茶・アールグレイ・塩きなこ・珈琲・ココア・シナモンなどから、7種類のフレーバーを楽しめます。
米粉を使用しているため、ふんわりもっちりの食感が魅力。カット済みの冷凍で届くので、一度に全部食べる必要がなく、受け取る側の負担も軽減できます。退院後の体調管理を意識しながら、少しずつ美味しく味わえる、退院祝いにおすすめのスイーツです。
NIIGATAひかりBAUM 3種セット
こちらは、素材本来の風味と食感を活かしたグルテンフリー仕様の上品なバウムクーヘンセットです。
セット内容は、ふんわり繊細な食感の「ソフトバウム」、外は香ばしく中がもっちりとした「ハードバウム」、そして自社栽培のくろさき茶豆を練り込んだやさしい風味の「黒埼茶豆バウム」。
グルテンフリーなので、入院中に食事制限があった方でも体に気を遣いながら楽しめます。健康に配慮しつつ、贅沢なひとときを味わえる、センスのいい退院祝いとしてぴったりです。
山田屋まんじゅう(20個入)
程よい甘さで口あたりの、なめらかなこし餡が特徴の山田屋まんじゅう。しっとりとした生地と相まって、上品な味わいを楽しめます。用途に応じて熨斗(のし)を選べるのも嬉しいポイント。
木箱入りのため、退院祝いとしても見た目にしっかり感があり、目上の方に贈っても失礼にあたりません。常温保存が可能で、賞味期限は製造から45日と長いため、退院祝いとしても最適です。
おりじなる泥石けん10個セット
後生掛(ごしょうがけ)温泉の豊かな泥成分を贅沢に練り込んだ、オリジナル石けんセットです。天然の温泉泥が肌の汚れや余分な皮脂をやさしく吸着し、しっとりとした洗い上がりを実現。
肌にやさしい成分で作られているため、退院直後で肌が敏感になっている方にも安心してお使いいただけます。毎日のバスタイムでも手軽に使えるため、家族や親しい友人への退院祝いとして最適です。
花はまぐり・風あさりセット(桐箱入)
こちらは、花はまぐりと風あさりを贅沢に詰め合わせた上品なセット。焼きはまぐり2串入り8袋・焼きあさり3串入り14袋とボリュームたっぷりで、個包装のためそのまま手軽に楽しめます。
常温で150日間の保存が可能で、退院後に体調が戻りきらない時期でもムリなく食べられるのが魅力。調理の手間もなく、海の旨みを手軽に味わえる「消えもの」として贈れるため、退院祝いにぴったりの逸品です。
オーガニックハーブティー 選べるギフトセット
退院後でも、体にやさしいオーガニックハーブをゆっくり楽しめるティーバッグセットです。添加物や農薬を気にせず安心して飲めるため、体調を気づかう気持ちが伝わるギフトとして最適◎
4種類の組み合わせを自由に選べるため、贈る相手の体調や好みに合わせたカスタマイズも可能。贈答用として熨斗(のし)対応もしているので、目上の方への退院祝いとしても安心して贈れますよ。
高級グルメカタログ ア・ラ・グルメ シンデレラ
全国各地の特産品や季節のスイーツなど、約400点もの豊富なグルメから選べるカタログギフトです。贈られた方自身の好みに合わせて選べるため、退院後の体調や食べたいものに応じてムリなく楽しめるのが魅力。
「グルメを贈りたいけれど好みがわからない…」という場合でも、相手の希望に沿ってじっくり選んでもらえるため、思いやりや気遣いが自然に伝わる退院祝いとして最適です。
リトルガールブーケ(イエロー)
こちらのフラワーブーケは、花びら一枚一枚が石けんで作られており、水やり不要で長く楽しめるのが特徴。ほのかに香るフレグランスとしても使えるため、見た目だけでなくふんわりとした香りも楽しめます。
桐箱やギフトラッピングでお届けするため、そのまま渡せるのも嬉しいポイント。明るく元気な印象のイエローは退院を祝うギフトフラワーとしてぴったりです。友人や親しい女性へ、「元気になってよかった」という気持ちを伝える退院祝いとしておすすめです。
退院祝いで贈ってはダメなものに関するQ&A
退院祝いを選ぶ際は配慮が必要というけど、どこまで配慮をしたらいいの?とわからなくなる場合もありますよね。ここでは、親しい間柄でマナーを気にするべきか、退院祝いと快気祝いの違いは?など、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。
Q1. 親しい間柄なら、タブーを気にせず実用的なものを贈ってもいい?
親しい間柄では、実用性を重視した贈り物でも問題ありません。退院祝いのタブーは、あくまで形式的なマナーとして存在するもので、相手に失礼がないよう配慮するためのものだからです。
たとえば、目上の方には避けるべきハンカチや刃物類も、親しい友人や家族であれば「使いやすい」「欲しかったもの」という理由で贈っても問題ありません。その際、一言添えて気持ちを伝えるとより丁寧な印象になります。
形式的なマナーよりも、相手の実際のニーズや喜ぶ気持ちを優先し、配慮の一言を添えることで、一般的にはマナー違反とされているアイテムでも安心して贈れますよ。
Q2. 「退院祝い」と「快気祝い」は、品物のタブーに違いがある?
退院祝いと快気祝いでは立場こそ違いますが、避けるべきタブーの品物は基本的に同じです。
どちらの贈り物も「病気や療養を連想させないこと」が大切。不吉な意味合いがあるギフトを贈ると、相手に不快な印象を与えてしまう可能性があります。
たとえば、寝具や鉢植え、刃物などは「病気が根付く」「縁を切る」などを連想させるため、退院祝いでも快気祝いでも避けるのがマナー。
退院祝いは回復を祝って贈る側からの贈り物、快気祝いはお見舞いのお礼として退院した側から贈るお返しという違いはありますが、どちらも「健康と前向きな気持ちを願うお祝いギフト」を選ぶことが大切ですよ。