徳利一覧のページでも解説しましたが、徳利(とっくり)はカットが非常に難しい形状のものです。
通常は口元から覗き込んでガラスを削りますが、徳利や花瓶の場合、口元が細くなっているので、覗き込んでカットするのが非常に困難です。
安定した製品作りが難しいのがネックになるので、まずはそこをクリアしようと思い、まずはカットの構造が簡単な物から試作していこうと思いました。
ちなみに菊繋ぎのような複雑なカットは徳利では実現不可能だと思われます。
本製品のデザインは縦、横で構成されたシンプルなデザインです。
横のカットは簡単そうに見えますが、実はかなり難しいカットの種類でもあります。
縦の線をまとめるために、上部の方に一本横のカットを入れてデザインを絞めました。
あとは底にまで続く縦の線ですが、実に32本もの縦の線が均等にカットされております。
動画を見てもわかる通り、これだけカットされているとシンプルながらにとてもきれいなデザインになります。
特に回転させた時に真骨頂の美しさを感じることが出来るでしょう。
この徳利を使っていたらあまりの綺麗さに注目の的になることは間違いないでしょう。
自分で使用するのはもちろんのこと、人を招いておもてなしをする際などにも当工房のぐいのみと合わせてぜひご利用ください。