江戸切子の伝統的な文様である八角籠目、六角籠目だけでなく、本来の竹籠の編み方からデザインのヒントを得ようと思い、竹籠についてそれなりに勉強しました。
本当なら、竹籠の職人に弟子入りして1年くらい仕事をさせてもらうのが一番良いのですが、そこまでの時間と余力が無いため、座学のみにて製作に取り掛かりました。
竹籠自体が1つの編み方を決めたら全てその編み方で完結する傾向があります。
細々としたカットを入れて隙間に細かく籠目のカットを入れるのではなく、ざっくり大きめの範囲でカットし、大きく籠目のデザインを入れるようにデザイン設計しました。
ざっくり大きな花びらのような大枠のカットをしているのがわかるかと思います。
大枠のカットをざっくりカットしている分、籠目関連のカットは通常の2倍ほど細かくカットして非常に時間をかけて製作しています。
中間の二重に重ねた輪切りから下部は切子が最も得意とする底の虚像をどのように魅せるかという工夫の部分になっています。
切子特有の一番の長所で、ここの虚像の魅せ方にこだわらないと他のガラス加工技術で良いよねという風になりかねないので、ここは職人が一番気を使うべきところだと私は考えています。
伝統的な八角籠目、六角籠目のカットを含むデザインで最上級の作品になるように仕上げた作品です。
自分用、贈り物、祝い事、インスタ映え等にご検討ください。