師匠:さてさて、国民的知名度を誇るキョロちゃんの登場です。
弟子:おもちゃのカンヅメもそそられるモノがありますねー。
師匠:その昔宇宙少年ソランというTVアニメかあってね、そのマスコットの“チャッピー”が元々のキャラクターだったんだよ。当時はチョコレートボールって名前。
弟子:宇宙少年ソラン? いつごろの話なの? 江戸?
師匠:1967年頃。昭和でいうと42年頃。
弟子:つまり、森永製菓がアニメのスポンサーだったってワケね。
師匠:そ。でもあんまり売れなかったから放送終了後、箱にくちばしをつけてみた。
弟子:キタキタキター。プロジェクトXキター。
師匠:で、キャラクターも作った。カンヅメも作った。
弟子:ほうほう。
師匠:で、カンヅメ大ヒット。
弟子:想像通りです。スッキリ。
師匠:ところがね、キャラクターのウケがイマイチ。社内でも評判が悪い。
弟子:そうなんだ。かわいいのにね。
師匠:横向きなのに目は正面に2つ並んでいるのはピカソも使った同存化表現という前衛的絵画手法でね、芸大出身の森永の社員さんが作ったんだって。
弟子:芸大出身? 人材が豊富だねぇ。
師匠:せめて名前だけでもかわいくプロジェクトで名前をつけたのがなんと1991年になってから。
弟子:え? 平成3年? どちらかというと最近じゃない?
師匠:で、これがオオウケ。
弟子:ネームセンスかいいですもんね。
師匠:この年、キョロちゃんのぬいぐるみはチョコボールを超える売上を記録した。と。
弟子:キングオブヒストリーですね。
師匠:では、おまちかね。おもちゃのカンヅメを当てる方法を伝授……。
弟子:教えて!教えて!
師匠:とある会社の社内需要で1400箱買っても金のエンゼルは出なかったということです。
弟子:出ないねー。
師匠:とあるバラエティ番組では2100箱以上開けて出た。
弟子:ぎ、銀のエンゼルは? 銀は?
師匠:まとめて100箱買うと4~5枚当たるみたいだね。運がいいと金が混ざってる感じ?
弟子:確率的には1~2%?
師匠:哀しいかな景品表示法の壁があってだね、たくさん出せないらしいね。
弟子:なんだか世知辛い話になってきましたね。
師匠:簡単にいうと1人のビッグラッキーより5人のスモールラッキーってことさ。
弟子:ま、希少だから当たったら嬉しいんだよね。
師匠:いや、だからさ、扱ってるんだってば。その希少品をさ。