構成: 小説
ページ数: 448p
サイズ: 14.8*21cm
作者: 甘耀明
出版社: 寶瓶文化
言語: 中国語(繁体字)
発売国: 台湾
発売日: 2009年7月28日
日本統治時代から戦後に至る、激動の台湾を生き抜いた客家の少年と祖父の物語。
「現代の語りの魔術師」と称された台湾の若手実力派による本書は、莫言に激賞され、数々の文学賞を受賞して高く評価された。
1941年12月、日本軍を乗せた汽車が客家の村にやってきた。祖父に育てられた怪力の少年・劉興?は、日本軍中佐の養子となって入隊し、日本人になることを夢見て戦う。だが敗戦を迎えると、今度は国民党軍が乗り込んできた。祖父は?の片腕を切断してともに台北に逃れ、?が日本兵だった過去を消すために偽の死亡証明書を手に入れる。?は台湾人として再生を果たすべく、故郷へ帰っていく。
日本への抵抗心を持ち続ける「鬼」としてさまよう?の大叔父・呉湯興は、「鬼王」と呼ばれる客家の抗日英雄だった。二・二八事件まで続く台湾の混乱を目撃した鬼王は、村で?と再会し、ついに自分を殺してくれと?に頼むが……。
常にアイデンティティの揺らぎの中で格闘する?。台湾には孤児のようなイメージがつきまとう。歴史に翻弄され変貌する村を舞台に、いくつもの物語を紡ぐことで、人間本来の姿の再生を描ききった大河巨篇。
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