構成: 漫画/コミック
ページ数: 200p
サイズ: 14.8 x 21 cm
作者: 漢寶包(Hambuck)
出版社: 蓋亞
言語: 中国語(繁体字)
発売国: 台湾
発売日: 2020年11月18日
遠くからこだまが、部落の巫女から祝福の言葉が聞こえてくる。森から博物館へ。時空を超えた雲豹の伝記ーー
欧亜大陸の東側、東南アジア島嶼部の中心点となる美麗島の森では、古来から雲豹が野生動物と交戦を重ねながらも暮らしていた。不思議な転機がきたのは、不幸にも雲豹の「チビッ子」が、人類に捕らえられた後、巫女の姆?と出会ったことだ。未来を予見できる姆?の目には燃え盛る戦火や、山に暮らす雲豹が消え失せていく恐ろしい光景が見えた。姆?は最後に自分の能力の限りを尽くし、古来から伝わる山の祝福を雲豹「チビッ子」の血脈に受け継がせた。その時から、山の雲豹には神秘的な力が備わった。
最後の一匹となった雲豹「雲豹先生」がこの世を去った後、その体は標本となり、島で最古にして最も権威のある博物館に収められ、博物館の守護者へと身を変えた。好奇心旺盛な彼は、館内の悪霊を祓い、博物館を守る目に見えぬ神獣となった。
最後の一匹となった雲豹「雲豹先生」がこの世を去った後、その体は標本となり、島で最古にして最も権威のある博物館に収められ、博物館の守護者へと身を変えた。好奇心旺盛な彼は、館内の悪霊を祓い、博物館を守る目に見えぬ神獣となった。
「雲豹先生」は標本管理員の怡柔と知り合い、種族と次元を超えた親友となる。怡柔の生活に大きな変化があった日の夜、「雲豹先生」は博物館の収蔵品たちに呼びかけ、それぞれの記憶を呼び起こす。生き返った博物館の標本たちによって、驚きの光景が繰り広げられる。動物の霊体を見ることのできる特殊体質の怡柔は、台湾雲豹に率いられ一晩を一緒に過ごす。
Hambuckは台湾雲豹と原住民の巫女・姆?を虚構の物語に巧みに盛り込んだ。動物と人との間に沸き起こる優しい感情と、伝承の大切さを物語にした。森の覇者が博物館の守護者となり、「過去」と「未来」がつながった。原始の気配に満ちた雲豹の不思議な歴史物語だ。国立台湾博物館監修、金漫賞を受賞した漢宝包による繊細な作品。野生動物の生態に詩的なエッセンスが盛り込まれた作品となった。
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