ヴーヴレイ・ル・モン・ドゥミ・セック 2008
ワイナリー:ドメーヌ・ユエつくり手 :ジャン・ポール・ベルトメタイプ :白/セミスイート地域 :フランス、ロワール品種 :シュナンブラン容量 :750mlABV :13.5%保管 :要冷蔵
桃、ドライイチジク、潮の香り、穏やかな酸、桃シロップのような果実味と厚み、コクがあり、余韻まで果実味が長く続く
ヴーヴレイ:地域の名前、AOCル・モン :畑の名前ドゥミ・セック :薄甘口
ル・モンの畑も表土が薄いシレックスの緑色粘土質で石灰層の下30mまで根が伸びています桃、わずかに潮の香りで、ミネラル感がありつつも、極上の桃シロップのような厚みのある果実の旨みと酸が絡み合い余韻まで続く
●ドメーヌ・ユエとは1928年ヴィクトール・ユエが立ち上げた小さなワイナリー息子のガストン氏は、第二次世界大戦中にドイツ軍の捕虜になった際、収容所にワインを取り寄せてパーティをした逸話があります.1947年にガストン氏がワイナリーを継いだ頃は、「ヴーブレイ」はフランス国内でも知名度が無かったのですが、ヴーヴレイを世界に知らしめたのがガストン氏でした.●ヴーヴレイとは?フランス、ロワールのトゥーレーヌ地区の一部であるヴーヴレイで造られるAOCワインで、シュナンブラン100%で造られる.ロワール川の二つの支流が交わることで霧が発生することから、貴腐ブドウの収穫も可能で、辛口から甘口、スパークリングワインまで造られる.●シュナンブランとはロワール地区を原産とする遅熟の白ブドウ辛口から極甘口まで、早飲みから長期熟成まで様々なタイプに使われる桃のような香り、酸は穏やかで厚みのあるリッチな味わいが特徴
ル・モン 石が多く緑の粘土土壌 (C)Domaine Huet
シュナン・ブランは少なくとも、9世紀からヴーヴレイと同義語と見なされてきた。1928年に創設されたドメーヌ・ユエの歴史はわずか1世紀だが、ヴーヴレイが世界に通用する品質であることを決定づけた。ユエの素晴らしいスパークリング、辛口、セミドライ、甘口を飲むたびにその事実を思い出す。
1993年にビオディナミ認証
3つの畑からテロワールを表現
ユエはロワールで最も幅広い層から評価されているドメーヌの1つと言っていい。クロ・ルジャールのカベルネ・フランやダギュノーのプイィ・フュメを飲んだことがなくても、ユエの名前は知っているという愛好家は世界中に多いに違いない。
創業者のヴィクトル・ユエはパリのビストロのオーナーだったが、1928年に5haのブドウ畑ル・オー・リュー(Le Haut-Lieu)を最初に購入し、ドメーヌ・ユエが生まれた。
ヴィクトルの息子ガストンはドイツの捕虜収容所に抑留された大戦の英雄。1957年にル・モン(Le Mont)、1953年にクロ・デュ・ブール(Clos du Bourg)を購入。1971年に義理の息子ノエル・パンゲが加わり、30haの3つの畑のテロワールを考慮して、Sec、Demi-Sec、Moelleuxを生み出した。
パンゲは1976年からワイン造りの責任者となり、低収量を保ち、補酸も補糖もしなかった。1988年からビオディナミへの転換を始め、1993年に認証を受けた。最も早いドメーヌの1つ。ルフレーヴや、ピエール・モレイ、トラペがビオディヴァンの認証を得たのは1998年だ。
2002年にガストンが亡くなり、パンゲは株式の80%を米国の実業家アンソニー・ファンに売却し、2012年に退任するまでワイン造りを続けた。右腕のジャン・ベルナール・ベルトメが彼の後を継いだ。2020年からベルトメ、パンゲと共に働いてきた地元出身のバンジャマン・ジョリボーが指揮している。