商品紹介
漆芸家、村瀬治兵衛氏の独楽盆です。
盆の縁にあしらわれた5色の円環は、回り続ける独楽をあらわす伝統的な文様です。この文様は、独楽がくるくると回ることから「物事が順調に回る象徴」として、縁起のよい柄とされ、祝い事の贈り物や、経済繁栄を願うものとして相応しいとされてきました。
独楽柄は、摺り漆に、黒・朱・緑・白・黄の漆を塗って仕上げます。漆は「塗り」の後に、「研ぎ」という表面に細かな溝をつくる工程をいれることで、塗り重ねていくことができるのですが、独楽の5色はそれぞれ、硬化に7日かかるものもあれば1日で乾くものもあるため、塗りと研ぎを重ねていくのに手間と時間がかかる、非常に贅沢な柄。すべて手作業ですので、1点1点風合いが異なります。その味わいもあわせてお楽しみください。
商品スペック
素材:沢栗サイズ(約・cm):直径29.5~29×高さ2
素材について
治兵衛漆器の素材は、山深い厳しい環境に生育する希少な国産天然木です。ゆっくり育つことで木目が細かくなり、軽さと美しさを生み出します。特に栗材は、昔から橋や家の土台に使われるほど堅牢なことが他に代えがたい魅力で、あつい食物や油の食材をのせてもシミになることはありません。漆は語源が「麗し(うるわし)」といわれ、木の中で唯一「きへん」ではなく「さんずい」で表され、古来、漆の樹液がとても希少であり、自然の恵みに対する人々の想いが感じられます。英語で「Japan」と言われるほど、漆器とは日本を代表するもの、日本独自のものであると世界が認識しています。
作家紹介三代⽬ 村瀬治兵衛⽊地から塗りまで、漆器を⼀貫制作する漆芸家。1980(昭和55)年東京造形⼤学美術学科彫刻専攻卒業。同年より家業の⽊地師・塗師として専念し、2011(平成13)年3代⽬を襲名。今の時代にあった⽤の美を追求し、美術品も暮らしの道具も分けへだてなく制作。メトロポリタン美術館(アメリカ)、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(イギリス)などに作品が収蔵されています。
お取扱いについて
■酸・アルカリ・耐水・保温性に優れ、和洋問わず料理が映えます。ご使用を重ねることで、漆器特有の味わい深い経年変化もお楽しみください。
■やわらかいスポンジや、天然素材のタワシ等で洗っていただくことができます。食器洗浄機・電子レンジ・冷蔵庫などは劣化を早め破損の原因になりますので、ご使用にならないでください。
■直射日光・乾燥にお気をつけ下さい。ナイフなどのご使用は、擦り傷や破損の原因となりますのでお避け下さい。
■独特の匂いがあることもございますが、ご使用いただくうちに消えていきます。