【JAZZ】
SOUL JAZZ
ジョルジュ・アルヴァニタス・クインテット『澤野工房』
【AS091】
Georges Arvanitas : piano
Francois Jeanneau : tenor sax
Bernard Vitet : bugle
Michel Gaudry : bass
Daniel Humair : drums
五臓六腑に叩きつけられる、ファンキー・ジャズ!
忘れかけられていた、熱きバップ魂が再び燃え上がる・・・
アルヴァニタスの最高傑作・遂に覚醒!
【収録曲】
1 This Here
2 Bemsha Swing
3 Oblivion
4 Sonny Moon For Two
5 Mister X
6 Poco Loco
7 Bohemia After Dark
8 Monk’s Mood
9 Bouncin’ With Bud
【ライナーノーツ】
近年、各レーベルにより、数多くのヨーロッパ盤のCDおよびアナログ盤の復刻が急速に進んだ。思いかえせば澤野工房の記念すべきCD第1弾はこのアルヴァニタスによる「3a.m.」と「Cocktail For Three」であった(ともにPretoria原盤)。あれは確か1998年の暮れだったと記憶している。あれから11年・・・。ついに多くのファンが待ち望んでいたアルヴァニタスの「Soul Jazz」がCD化となった。ヨーロッパ・ジャズ屈指のハード・バップ作品である。
本作をはじめて聴いたときの興奮は今でも深く脳裏に刻み込まれている。“This Here”のファンキーな幕開けからはじまり、疾走感溢れる“Oblivion”、重厚なハード・バップ“Bohemia After Dark”など、エキサイティングな楽曲がズラリと並ぶ。これだけ五臓六腑をビンビンとやられては、いやがうえにも忘れられない作品となるものだ。さらにジャケット。この絶妙な文字と写真の構図、そして大胆な色使い。名盤は概してジャケット・デザインも秀逸なのだ。
アルヴァニタスは18歳でプロとして本格的に活動をはじめ、2005年9月25日にパリで生涯を終えた。発表された作品中、我が国では前述のPretoria盤2枚と「Trio in Concert」(Futura)が深く愛聴されてきた。しかし、本作のCD化により、ベールに包まれていた内容が広く知れ渡ることになる。今後、“アルヴァニタスの最高傑作は「Soul Jazz」”と豪語するリスナーが増殖するに違いない。
Text by 塙 耕記
【録音年:1960年 発売日:2009.10.23】