1840年代にイギリス、スタッフォード州の窯元ウィリアム・リッジウェイが制作したフロー・ブルー※のプレートです。非常に質の良い絵付けと白色の素地、鮮やかなコバルトブルーに加えて萬遍無く出ているフロー(滲み)が美しい品物。ワンポア(黄埔/ワンポア。香港の地名)と名付けられたパターンは、ウィロー・パターンに通じる典型的なシノワズリ(東洋趣味)。
描かれている帆船、花木、楼閣と滲んだコバルトの質感が合わさり、霧に浮かぶ港湾都市の風景を絵画のように浮かび上がらせています。
焼成時の蒸発や灰の付着によって出来た粒状のカマヒが幾つか見られます。状態は非常に良く、飾り皿として申し分の無い一品です。