イギリスの金属製品メーカー、ジョセフ・サンキー・アンド・サン社※が19世紀に生産していたホットプレート。素朴なデイジーが描かれたお皿と赤銅色のパンの組合せが秀逸。
皿の素材は炻器(ストーンウェア)に釉薬をのせた、いわゆるイングリッシュ・デルフト。パン(盤。金属製の升)の素材は錫(ピューター系合金)にコパー(赤銅)メッキを施してあります。陶器と銅はヴィクトリア朝期の家庭用雑貨に多用される素材で、陶器で作られた湯たんぽや銅で作られたベッドウォーマー等もあります。
こちらのホットプレートも19世紀当時のありふれた生活雑器で、ヴィクトリア朝期〜20世紀前期にかけて使われていました。直接火にかけたりはせず、脇にある注ぎ口にお湯を注ぎ蓋をすることで温度を維持し、食品を保温できます。家電のホットプレートとは違なり調理器具ではありません。
銅部に凹みがありプレートに染みと修復痕があります。