コパーのブームが訪れた1950年代。
コスチュームジュエリー界でまず名前が浮かぶのは、「Renoir/ルノワール」や「Matisse/マティス」ですが、もう1人、そのブームを担ったジュエリーデザイナーがいます。
それがこちらの「Rebajes/リバヘス」。
若い頃からほぼ独学で金属の加工技術を習得し、様々な作品を作っていました。
ジュエリーに使用する素材はコパー(銅)だけでなく、シルバーやゴールド、半貴石やエナメルなど。
制作した作品はジュエリー以外にもボックス(小物入れ)やプレートなど多岐に渡っているようです。
こちらは複数のチェーンが重なったブレスレットにチャームが1点ついたもの。
チャームは女性の顔。抽象的なアレンジを加えた独特の表現で、まるでピカソの絵からインスパイアされたかのよう。
鼻から口にかけてのパーツが動きます。
大胆で独創的なRebajesの作風を感じることができるレアなジュエリーです。
経年の小傷やくすみなどありますがヴィンテージ品につきご了承ください。
■Rebajes/リバヘス
Francis Rebajes(1907-1990)によって立ち上げられたブランド。
ドミニカ共和国で生まれたRebajesは、1923年16歳でニューヨークへ移住。
借りた配管工具とブリキ缶で動物の形の作品を作り始めました。
1932年ワシントンスクエアの屋外フェアで初めて展示した作品をホイットニー美術館の館長が購入。
その収入で最初のお店をグリニッチ・ヴィレッジにオープンし、個性的なデザインのジュエリーを制作し始めました。
1930年代後半に人気が出始め、メトロポリタン美術館やブルックリン美術館などでも作品を展示。
1942年にはマンハッタンの五番街に「Rebajes Jewelry and Gift」という広い敷地の店舗をオープンさせました。
ピーク時には全米の500以上の小売店で作品が販売されました。
1960年代にスペインに移り、1990年に亡くなるまで彫刻作品を制作し続けました。