トラファルガー海戦にも参加した、当時もっとも有名なスペイン船のひとつです。特筆すべきは、実に4層甲板と136門という膨大な砲数です。サンティシマトリニダーは、1769年にハバナで建造されました。建造当時は標準的な三層甲板(112門艦)だったのですが、その後、船首楼が後甲板とつなぎ合わされ、艦載砲が据えられ、4層甲板になりました。(最近の研究により、このことが判明しました。最近まで、長い間、世界で唯一の4層甲板船と理解されていました。)サンヴィンセント岬の海戦の際にはイギリス艦5隻の攻撃をうけ、トラファルガー海戦では、イギリス艦の集中砲火にさらされ、遂に降伏しましたが、海戦後の嵐で沈没してしまいました。組立説明の日本語訳付属・船体組み立て方式:バルクヘッド(フレームとキールを組み合わせる方式)・船体外板:シングルプランク(一重貼り)
ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダーと書かれることがありますが、「ヌエストラセニョーラ」という言葉は「聖母」の意味です。
英国艦なら正式名称にHMSがつくようにスペイン艦もヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・モンテニアスなどと正式名称では呼んだりするようです。なお、サンティシマトリニダッドには現存する完全な図面などはないとされますが、同時期に、サンティシマトリニダーと112門艦の設計図が現存しており、それを主に、さまざまな資料から推測・検証され推測されることが多いそうです。なお、復元船がスペインのアリカンテに係留されており、マドリード海軍博物館に模型が展示されています。