構成: エッセイ
ページ数: 344p
作者: 侯孝賢、卓伯棠
訳者: 秋山珠子
出版社: みすず書房
言語: 日本語
発売国: JAPAN
発売日: 2021年11月19日
「今日私は、自分へのこんな問いかけから始めようと思います。私はなぜ映画を撮れるようになったのか?さらには、いかなる能力と確信をもって、自分がこれでよい、あるいは好きだと思える映画を撮れるようになったのか?」(第1講より)
1980年に『ステキな彼女』で初監督を務めて以来、『風櫃の少年』『冬冬の夏休み』『童年往事』『恋恋風塵』『悲情城市』『戯夢人生』などの映画を世に出して台湾ニューシネマの興隆を牽引し、世界的にも台湾を代表する映画監督として知られる侯孝賢。本書は侯孝賢が2007年に香港バプテスト大学で行った講義の記録である。
初期作品の下地ともなった自身の生い立ちや家族における故郷喪失の影響に始まり、映画人としての来歴、ともに一時代を築いたエドワード・ヤンや朱天文、制作陣や役者たちとのエピソード、作品ごとの制作秘話、さらにはその人生観と映画作りとの関わりまで、侯孝賢の世界が存分に語られる。
映画制作を学ぶ学生に向けた講義でありながら、侯孝賢を形づくる物事や人間の生へのまなざしまでもが窺える、侯孝賢理解のための必読書。巻末には、『好男好女』『憂鬱な楽園』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』で製作を手がけた映画プロデューサー・市山尚三による解題を収録。
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